物理の点数を上げたい!おすすめの勉強法を紹介
物理には化学や生物とは異なる特徴があるため、勉強法でも気をつけるべき点があります。化学や生物と同じ勉強法にするのではなく、物理の特徴をふまえた勉強法を作っていくことが大切です。物理の得点をアップするためにはどのように勉強を進めればよいのか、基礎レベルから応用レベルまでをまとめて解説します。物理を得意科目のひとつにしていきましょう。
物理と化学・生物の違い
理科系の科目では、物理と化学、生物を勉強します。物理は音や光、電気など身の回りの自然現象を理解する分野、化学はより小さな化学物質の世界を理解する分野、生物や動植物などにかかわることを学ぶ分野です。物理と化学・生物では特徴が異なるため、同じ勉強法では点数がアップしないことがあります。そのため、物理という科目の特性に応じた勉強法を確立していくことが大切です。
化学・生物の特徴は、比較的暗記項目が多いことです。とくに生物は最も暗記が多く、化学では無機化学が暗記項目の多い分野といわれています。一方で物理は暗記量が少なく、公式などを使って問題を解くことが多い傾向です。また、物理では応用力や数学の知識も求められます。そのため、物理では化学や生物よりも手を動かして計算の練習をする頻度が高くなる傾向があります。
基礎の物理勉強法
物理をマスターするためには、あせって応用問題に手を出すのではなく、基礎から着実に固めていくことが大切です。まずは、教科書や参考書をしっかり読み込み、現象の本質を理解し正しい公式を覚えましょう。現象の本質とは、物理で扱われる自然現象がどのような仕組みで生じているかということです。単に教科書の内容を丸暗記するのではなく「なぜ」を通して各知識を結びつけながら体系化していくことで、現象の本質を理解できるようになるでしょう。同時に、各用語の定義を正しく覚えることも重要です。
仕組みを理解することは、公式を覚えるときにも欠かせません。公式を丸暗記するだけだと、どの問題でどの公式を使うべきなのか分からなくなってしまう場合があります。「なぜこの公式が成り立つのか」「関連する現象は何なのか」を丁寧にときほぐしながら公式を覚えていきましょう。公式をよく理解できていれば、応用問題にもスムーズに取り組めるようになります。物理では計算問題が多く出るため、数学の基礎力もあわせて鍛えておきましょう。
演習での物理勉強法
物理の基礎や公式を暗記・把握できたら、実際に問題を解いてみましょう。やみくもに解くのではなく、問題を通して自分の得意不得意を知るという心構えで問題集に向かいます。やり方は簡単で、まず一度問題を解いてみて間違えた問題に印をつけます。問題文で意味の分からない部分があったのなら、そこにも印をつけておきましょう。そして、解説を読みながら、問題文の疑問点を解消し、自分の答えがなぜ間違ってしまったのかもチェックしましょう。もし解説だけで理解しきれなければ、適宜教科書に立ち戻って基礎をおさらいしてください。
間違えた問題はそのままにせず、時間をあけて2〜3回解いてみましょう。答え合わせ後にすぐ解き直すと、読んだ答えや解説が記憶に残っているため実力で解いたことになりません。時間をおいてチャレンジし、何も見ずに正解できるようになるまで繰り返し解答しましょう。慣れてきたら、時間制限を設けて解答スピードを上げていくのもおすすめです。
こんな勉強法は避けよう!
効率よく物理を勉強するためには、NG勉強法を知っておくこともポイントです。まず、いくつもの問題集に手を出すことはやめましょう。物理の問題は、現象の本質や公式を理解したうえで、問題で問われていることを正しく把握し知識を当てはめていくことで解けます。物理で出題される問題のパターンは限られているため、はじめのうちは1冊の問題集を繰り返し解き、問題と解き方のパターンをセットで覚えることを目指しましょう。パターンをおおむね覚え問題集を丸ごとミスなく解けるようになったら、よりレベルの高い問題集にチャレンジしていきます。
また、疑問点や分からない部分を放置するのもご法度です。基礎が固まらないと応用力もつかないため、つまずいた部分は必ずすぐに教科書や参考書を確認して疑問を解消し、基礎力を着実につけていくようにしましょう。不安があれば先生や物理が得意な友達に相談することもおすすめです。周囲に協力してもらいながら苦手を克服しましょう。
物理の勉強では応用力が求められる
暗記量が比較的少ない物理では、基礎力をしっかり鍛えたうえで応用力を身につけることが重要です。物理が苦手な人は、周囲のペースが気になりあせってしまうことがあるかもしれませんが、勉強のペースは人それぞれです。何よりもまず基礎を培い、自分のレベルに応じた応用問題に取り組み、分からない点はすぐに解決することが学力アップの近道となります。はじめは1冊の問題集を何度も解き、物理の考え方を頭に叩き込みましょう。慣れてきたら時間制限なども設けながら、定期試験や受験を見据えた対策を進めていくとよいでしょう。