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アクティブラーニングとは?特徴を徹底解説!

従来型の教室の授業では、先生が教壇に立ち児童や生徒に向かって教科書を基に説明します。そして、それを聞いた子供たちが質問をするのが一般的な流れです。話し手となる先生がいて、その聞き手として生徒がいる構図です。要するに、生徒側からすれば、基本的に受け身の学習方法になります。そこで、注目されているのがアクティブラーニングと呼ばれている学習形態です。これは、生徒が受け身となって学習を進める従来の授業形態ではなく、生徒が主体となって学ぶ方法です。例えば、体験学習、フィールドワーク、ディベート、共同研究などを取り入れた学習方法がこれにあたります。
こうした取り組みによって、生徒たちは目や耳からだけの学びではなく、五感を総動員して学習することができ、理解も深まります。従来の授業形態に、アクティブラーニングを組み込むことによって、思考力や理解力の更なる向上が期待できるのです。ここでは、アクティブラーニングの特徴や概念について紹介します。

アクティブラーニングってどんなもの?

アクティブラーニングとは、生徒が能動的に学習することが可能な環境下で五感を総動員して学ぶ学習方法です。例えば、ケースメソッドなどを通じ「この問題は、どうして発生してしまうのだろう?」「私なら、こうして解決する」など、より積極的に思考して学習する方法です。従来の受動的な授業形態、つまり先生から生徒への一方通行な学習方法とは異なり、双方向性を重視した学習方法といえます。先生の説明や話を聞くことで得られる大量の情報は、知識のを充実するには欠かせないものです。しかしながら、授業時間や生徒数などの制約もあり、双方向性の充実を図るのは難しいのが実情です。こうした、従来の授業形態の弱点を補完するのがアクティブラーニングです。

アクティブラーニングを行うメリット

アクティブラーニングのメリットは、能動的な学習を通じて理解力、問題解決力などの向上が望めます。こうしたメリットは、スコット・フリーマン教授(米国:ワシントン大学)が行った調査で証明されています。この調査によれば、アクティブラーニングを取り入れた授業を受けた生徒は、従来の授業だけを受けた生徒に比べ、理解が深まり、テストの点や成績なども向上したことが分かっています。
また、従来の「詰め込み式の授業」では、他人との関わり方、協調性、自発性、などを養うのは難しい状況でした。アクティブラーニングは、生徒が主体となって進める学習方法なので、自ずと自発性や協調性が養われることになります。こうして、自発性、協調性、問題解決力などが向上することで、好循環が生まれ、学習効果も更に高まることになります。

いつから注目されるようになったの?

アクティブラーニングが注目されるきっかけとなったのは、2012年8月の中央教育審議会の総会で取りまとめられた答申です。この答申内には今後の大学教育の質的転換に向け「学生が主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修(アクティブラーニング)が必要である」ことを主旨とする記載があります。つまり、中教審は大学教育におけるアクティブラーニングの導入を推奨し、かつ積極的に取り入れる方向に舵を切ったことになります。これを受け、当初は大学教育の現場に導入されました。
現場での試行錯誤が繰り返され洗練された方法が、徐々に高等学校、そして小中学校にも広がりを見せることになったのです。昨今では、学習塾などでも導入されています。

具体的な学習方法

それでは、アクティブラーニングの代表的な事例として、4つの学習方法について説明します。
#ディベート
明確なルールを設定して、賛成派(肯定派)と反対派(否定派)に分かれて議論を進めます。常に客観性を保ちながら、相手の主張に対応しつつ、自らの主張を組み立てなければならないため論理的な思考が身につきます。
#共同研究
複数の人たちで、同じ目的を掲げた研究や調査を進めます。要するにグループ単位で課題を解決します。分担制による役割に応じた責任感、グループ内での人間関係を重視したコミュニケーションなどから協調性を養うともに、達成感を味わうことができます。
#フィールドワーク
現場に身を置き、体験を通して学ぶ方法です。実際の体験を通して学習するため、机上で理論のみを学ぶのに比べ理解が更に深まり、より知識が定着しやすくなります。また、現場では多くの人と関わることになり、コミュニケーション能力などが向上します。
#ケースメソッド
もともとは、ハーバード大学などで導入されていた事例研究です。社会的な問題等を提起し、「なぜ、問題が発生してしまうのか」「防止するためには何が必要か」「自分だったらどう解決するか」などを議論します。この方法は議論を整理し、方向付ける進行役(教師)の役割がとても重要になります。

アクティブラーニングは新しい価値を生み出す

アクティブラーニングとは、生徒が主体となって進める学習方法です。その本質は受動的な学習ではなく、能動的に学べる環境下での学習を通じ、仲間と刺激し合うことにあります。そして、生徒が安心して「能動的に学ぶことができる環境」を提供するのが、先生や大人の重要な役目です。こうした環境を提供することで、生徒は自ら考えて行動し、多くの人と向き合い、それぞれの考え方や生き方に触れることになります。要するに、アクティブラーニングの主体となっている生徒たちは、新たな発見の連続です。新たな発見は、新しい価値を生み出す源泉となって、それぞれの人生をより楽しく豊かにしてくれます。アクティブラーニングは、教育機関や学校だけではなく、各家庭内にも積極的に取り入れるべき教育方法、学習方法といえます。

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<参考URL>

1段落:【All About】家庭で実践!子供の主体性が育つアクティブラーニング
https://allabout.co.jp/gm/gc/471784/

2段落:【PANAS】Active learning increases student performance in science, engineering, and mathematics
http://www.pnas.org/content/111/23/8410

3段落:【文科省】新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1325047.htm

この記事の監修者

ベスト学力向上委員会

元中学校教論を編集長とし、小中高それぞれを専門としている3名以上の講師チームで記事を監修しています。
日ごろから勉強や受験に携わっているプロだからそこ分かる、悩みや不安を解決するための情報・ノウハウを発信していきます。

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