試験前は体調管理が大切!やっておきたい風邪対策とは?
1~2月は受験生にとって一世一代の勝負のとき、万全の体調でのぞみたいものです。しかし、冬は空気が乾燥しており、風邪やインフルエンザ、嘔吐下痢などやっかいな病気が流行る時期でもあります。そのため、受験当日の体調管理はもちろんですが、この時期に風邪やインフルエンザ対策をしっかりしておくことが大切です。そこで今回は、受験生の体調を支える風邪・インフルエンザ対策についてご紹介します。
風邪やインフルエンザ対策にはマスク・うがい・手洗いが基本!
インフルエンザや風邪のウイルスのほとんどは乾燥や低温を好み、活性化する性質があります。冬場は大気が乾燥してしまうためウイルスが活性化しますが、さらに室内では暖房によって乾燥がすすんでいるため、せきやくしゃみをしたときに飛沫が遠くまで飛んで感染を広げやすくなるのです。インフルエンザウイルスはウイルスの表面にタンパク質のとげがあり、そのとげがのどの上皮細胞にくっついて細胞の仕組みをのっとり、増殖します。このため、のどへウイルスがつかないようにするためにはマスクと手洗いがとても重要です。電車内や外出時だけでなく室内でもマスクを外さないように注意しましょう。特に風邪の症状が出ている人や身内にインフルエンザを発症している人がいるときは、食事の時以外マスクをしておくことが大切です。また、ウイルスは髪や皮膚、洋服にも付着しています。外出から帰ってきたら服を着替え、しっかり手や顔を洗い、うがいをしましょう。お風呂も毎日入って体についた菌やウイルスを洗い流しましょう。
部屋の中の湿度と温度に気をつけよう
インフルエンザウイルスは高温多湿に弱い性質があります。温度20度以上、湿度50%で感染力が大幅に下がることがわかっているので積極的に加湿を行い部屋の温度と湿度を一定に保つようにしましょう。ただし、湿度70%を超えるとカビが発生しやすくなり、過敏性肺臓炎と呼ばれるアレルギー反応が起こることがあります。加湿器の中は特にカビや雑菌の温床となりやすいので、毎日小まめに清掃することが大切です。適度に加湿するためには部屋に温湿度計を置いて温度と湿度の管理をすることをおすすめします。ウイルスの活動を抑える快適な室内環境は1平方メートル当たりの水分量(絶対湿度もしくは乾燥指数)が11~17グラムが目安になります。
バランスの良い食事と十分な睡眠が大切
受験生は夜遅くまで勉強したり、遅い時間に夜食を食べたりすることで生活が不規則になり体調を崩す子も多いです。睡眠不足や食生活の乱れが続くと身体の免疫力が低下し、普段よりも風邪やインフルエンザにかかる可能性が高くなります。こうしたことを防ぐためにも良質な睡眠と免疫力を高める食事で乗り切りましょう。良質な睡眠のポイントは、睡眠時に体温が下がること、睡眠促進ホルモンを十分に分泌させること、脳の交感神経を鎮め、副交感神経を優位にすることです。日中はなるべく体を動かし、身体を温めておくことが大切です。5~10分程度のストレッチでも効果があるので勉強の間に身体をほぐしておきましょう。ただし、夜7時を過ぎると体温が徐々に下がる時間となるので夜間は運動をしないようにします。就寝中に胃の中に食べ物がある状態だと成長ホルモンの分泌を減らす原因ともなるので深夜に夜食を取る場合は夕食を軽めにしておき、胃の中に食べ物を残さないようにします。就寝3時間前には夜食も控えましょう。また、免疫力を高めるためには腸内環境が非常に大切です。食物繊維を含む野菜をしっかり食べ、夕食のデザートや夜食にお腹の調子を整えて免疫力をアップさせるビフィズス菌の入ったヨーグルトなどを食べるのがおすすめです。
インフルエンザの予防接種と緊急時の対処方法
インフルエンザの予防接種は感染を防ぐものではなく、重症化を防ぐものです。そのためインフルエンザが重症化しやすい乳幼児や高齢者に予防接種が推奨されています。受験生にとっては感染を防げるわけではないとはいえ、万が一、感染した場合に何日もダウンして勉強ができないという事態は避けたいものです。なるべく事前に予防接種を受けるようにしましょう。すでに家族にインフルエンザを発症した人がいる場合、医師が必要あると判断した場合は自費で抗インフルエンザ薬の予防投与が受けられる場合もあります。感染した場合に重症化しやすい小児ぜんそくなどの慢性呼吸器疾患を持っている子は、この条件に当てはまるので医師に相談してみましょう。抗インフルエンザの予防効果は薬を使用している間の10日程度なのでタイミングがとても大切です。万が一、発症した場合は早めの投薬が重要となるので発熱したら48時間以内に医師にかかることが大切です。インフルエンザや風邪にはかからないための対策がもっとも重要なので基本である「うがい」「手洗い」「マスク」を徹底し、温度と湿度管理で乗り切りましょう。