ダラダラ勉強にさよなら!集中力を高める方法とは
毎日頑張って机に向かっていても、いまいち集中できず成績が上がらないという悩みはありませんか。勉強が苦手なのだと諦める前に、ぜひ試してほしいことがあります。それは集中力を上げるための工夫です。計画を立てる、環境を整える、適度に休息をとるなどちょっとした工夫で集中力が格段に上がることがあります。この機会に勉強スタイルを見直してみましょう。
まずは計画を立てよう
何となくテキストを開いて、何となく問題を解くだけではなかなか勉強に身が入りません。勉強を始める前に、まずは全体の計画を立てましょう。計画を立てるにあたって大切なのは、スケジュール上のゴールと習熟度のゴールを定めることです。スケジュール上のゴールとしては、定期テストや模試などの日が一般的でしょう。受験が近づいている子は、長期的なゴールを受験日にし、短期的なゴールとして定期テストや模試などを配置するとメリハリがつきます。
習熟度のゴールは「このテストでこのくらいの点数や偏差値、正答率に達する」など数値化すると分かりやすいでしょう。ゴールを定めた上で、ゴールから今日まで逆算しながら計画を立てていきます。たとえば数学が苦手で、テスト日までに問題集を2回は解いておきたい場合、テスト日までの残り日数を明らかにした上で、1日何ページ解けばよいのか計算します。そのページを1日あたりの目標とすることで、ダラダラとテキストに向かうのではなく「必ず◯ページ終わらせる」という目的意識を持ち、集中して勉強に取り組めるでしょう。
周囲の環境を整えよう
いくら「今日は◯ページ終わらせる」という目標があっても、散らかっている部屋では集中できません。勉強に集中するためには、周囲の環境を整えることも重要なのです。部屋や机の周りを掃除し、視界に勉強道具以外のものが入らないようにしましょう。スマートフォンやゲーム、漫画などはとくに要注意です。もし本棚が机の近くにあり、つい漫画や本が気になってしまう場合は、布をかけて棚の中身が見えないようにするなどの工夫がおすすめです。また部屋が暑すぎる、寒すぎる場合も集中力が削がれてしまいます。窓を開けたり、扇風機やエアコンを使ったりしながら室温や湿度を調整しましょう。
また、姿勢や服装にも気を配りましょう。リラックスできる格好で勉強したいところですが、たとえば柔らかい座椅子で勉強して眠気が襲ってくる、部屋着のままで気分が勉強モードに切り替わらないなど、リラックスしすぎるとかえって勉強を妨げる場合があります。姿勢良く座る、服を着替えて気分を切り替えるなどの工夫をしてみましょう。
適度に休息をとろう
集中力が途切れてきたのにムリに勉強を進めると、結局内容が頭に入ってこず非効率になってしまう場合があります。学校や塾も、授業を1時間前後行い10分ほどの休憩時間をはさむ仕組みになっています。人の集中力は1時間から2時間程度で限界を迎える傾向があります。また、状況や身体のコンディションによっては、それより早く集中力が途切れてしまうこともあるでしょう。そのため集中できないなと感じたら、積極的に休息を取るようにしましょう。
しかし、長く休憩時間を取りすぎると、気分がだらけてしまい勉強モードに切り替えられない可能性があります。10分から20分程度の短い休息にし、軽くストレッチをする、甘いものを食べるなど、次の勉強に向けてコンディションを整えましょう。長時間椅子に座ると代謝機能や血液の流れが低下し、場合によっては健康状態が害されることもあります。受験生など勉強時間が長い子はとくに、ストレッチを意識して行なってください。
自分に合った方法を見つけよう
計画を立てる、周囲の環境を整える、適度に休息を取るという、集中力アップに欠かせないポイントをご紹介してきました。もちろん子どもによって集中力には個人差があります。計画を立てたのに勉強のやる気が起きない、部屋をキレイにしたのに集中できない、休息を取ったのにすぐ気が散ってしまう子もいるでしょう。大切なのは無理して一般論に合わせるより、自分に合った勉強方法を見つけることです。「1日◯ページ」という計画が達成できないなら「1日◯時間は机に向かう」ことから始めてみたり、自宅で集中できなければ図書館や塾の自習室に行ってみたりと、さまざまな勉強方法を試してみましょう。
いくら休息をとっても集中力が戻らないならば、思い切ってその日は勉強をやめてしまうのも手です。中学校、高校、大学と、勉強生活は長く続きます。長期的に考え、子どもが息切れしないような勉強方法を見つけていきましょう。
脳のメカニズムを上手に使おう!
脳のメカニズムというと何やら難しく感じてしまうかもしれませんが、勉強が辛いという感情を上手にコントロールすることがポイントとなります。勉強が辛いという感情をコントロールするためには、適度な休憩を適度なタイミングで取ることが大切です。脳のメカニズムは、辛いことはなるべくしたくない、楽しいことをしたいと感じる構造になっているため、勉強が辛いと脳が認識しないようにすることが集中力の低下を防ぐのです。
具体的には、長時間勉強してから休憩を取るのではなく、休憩時間をこまめに取るようにすると脳のコントロールに効果があります。つまり、脳が勉強を辛いと感じるタイミングよりも前に休憩を取るようにするのです。脳科学の立場から見れば、集中力が持続できるのは最大でも90分といわれています。しかし、実際に集中して勉強できる時間はもっと短く、せいぜい30分程度でしょう。30分を過ぎると脳が勉強を辛いと感じてきますが、それよりも前に休憩を取れば辛いという感情が出るのを抑えることができます。また、勉強を再開するときも30分程度ならそれほど長時間ではないため、気持ちのうえでも辛さを感じずスムーズに勉強モードに入れるでしょう。
机の周りには勉強に関係ないものは置かない!
勉強部屋には、勉強を邪魔するさまざまな誘惑があるのではないでしょうか。スマホ、漫画、ゲーム、本、テレビなどが部屋にある環境では、勉強に集中することは難しいです。また、スマホが手放せないという人も少なくないでしょう。つい勉強の合間に見てしまう、気になって勉強が手につかないという人もいます。スマホをはじめとして勉強するときに集中力をそがれてしまうものは、机から遠ざける、見えないところに片づけることがポイントです。机の上には勉強で使うものだけを置くようにしましょう。机の上を勉強するのにふさわしい環境に整えるだけで、同じように勉強時間を割いていても集中力が変わります。
なかでも、スマホは電源を切っておくことがポイントです。可能なら、勉強部屋とは離れた場所にスマホを置くようにしましょう。勉強時間は人それぞれ異なるため、SNSを見れば相手をしてくれる人は簡単に見つるはずです。しかし、少しだけと思ってスマホを見たら、あっという間に時間が経ってしまっていたということはないでしょうか。その時間に他の人は勉強をしています。また、音楽を聴きながら勉強する人もいますが、あまり良いとはいえません。歌詞がある曲の場合、歌詞に気を取られてしまうことがあります。テストのときに音楽は流れませんので、静かな環境でも集中できるように慣れていきましょう。
フォーカス・リインベストメントで集中力を取り戻す!
集中力がなくなったときに取り戻す方法として、フォーカス・リインベストメントがあります。フォーカス・リインベストメントには手順があるため、それにのっとって行うことがポイントです。まず、集中力を失ってしまったことを素直に認めましょう。集中力がなくなってきたことは仕方がないことだと割り切ります。そして、これから集中力を取り戻すことを声に出して宣言しましょう。続いて、集中力をなくす原因になっているものを排除します。
たとえば、電話やメールが来ることが予測されるなら、先にこちらから連絡をしてしまいましょう。また、あまりお腹が空きすぎても集中できません。かといって食べ過ぎて満腹でも集中力を欠いてしまうため、適度にお腹を満たしておきましょう。勉強を再開するにあたって、その勉強が大切であることを再認識します。勉強と一口にいってもさまざまなものがあるため、最初の取り掛かりは簡単にこなせるものから始めていきましょう。普段勉強しているときとは異なる視点から、今取り組んでいる勉強の仕方や内容を考えてみます。他にもっと良い方法はないか、などと考えられるようになれば、集中力が高まってきた証拠です。集中できている自分をほめて、勉強に没頭していきましょう。
自分に合った集中力を取り戻す方法を選ぼう!
勉強するときに集中力を高めるためにはいくつかの方法があり、いずれも簡単にできるものばかりです。集中力が高められれば、短時間で効率良く勉強を進めることができるようになります。今回紹介した方法の中から自分に合った方法を選んで、実践してみてはいかがでしょうか。
<参考URL>
2段落、3段落:【ベネッセ教育情報サイト】【勉強に集中できない!】あなたの集中力をかき乱す10の原因と対処法
http://benesse.jp/kyouiku/201508/20150826-9.html
2段落、3段落:【スタディサプリ】勉強のやる気が出ない!したくない人必見!簡単にやる気を出す方法4選!【中学生・高校生向け】
https://studysapuri.jp/course/junior/parents/kyoiku/article-118.html
3段落:【クローズアップ現代】“座りすぎ”が病を生む!?
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3731/1.html