子どもにキッズフォンは必要?機能やメリット・デメリットについて解説!
もうすぐ小学生になる子どもを持つ保護者の方のなかには、子どもにキッズフォンを持たせるべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。あまり早い時期から持たせるのも不安ですし、持たせないのも心配です。この記事では、子どもにキッズフォンを持たせるかどうかを検討するために、そのメリットやデメリット、そして、参考となる機能などについて解説します。
1.キッズフォンとは?
キッズフォンというと子ども用のスマートフォン、もしくは携帯電話をイメージする人が多いのではないでしょうか。その認識で大きく間違ってはいませんが、正確には少し違います。キッズフォンとは、SoftBankで契約することができる子ども用携帯電話の固有名詞、つまり商品名なのです。キッズフォンを含めて、子ども用のスマートフォンや携帯電話全般を指す場合は、キッズ携帯と呼ばれることが多くなっています。SoftBankのキッズフォンは、2018年の4月に登場しました。それまでSoftBankのキッズ携帯としては「みまもりケータイ」が一般的だったのですが、キッズフォンはスマホに近い見た目に進化しています。
キッズ携帯を販売しているのはSoftBankだけではありません。例えば、auからは2019年2月に「マモリーノ5」が出ていますし、docomo からは「キッズケータイ(SH-03M)」が、2020年1月に発売されました。
2.キッズフォンとキッズフォン2の違い
SoftBankのキッズフォンが販売され始めたのは、2018年の4月でした。そして、2020年1月には、キッズフォンの後継機としてキッズフォン2が発売されました。キッズフォンからキッズフォン2への主な変更点としては、まず、ディスプレイの大きさと解像度が上がった点を挙げることができるでしょう。画面が大きく見やすくなったことで、子どもの目にかかる負担が少なくなるのではないでしょうか。また、ディスプレイが大きくなったことでキッズフォン2の本体は、よりスマホに近づいています。他には、バッテリー容量が増加した点も大きな変更点です。これまで以上に、充電残量を気にしないで子どもに持たせることができるようになりました。
3.キッズフォンの基本的な特徴
キッズ携帯といえども子どもに持たせるからには、どのような機能があるのかは重要なポイントです。ここでは、キッズフォン、そしてキッズフォン2の機能について解説します。
3-1.基本スペック
キッズフォンはタッチパネルを搭載していることが大きな特徴です。キッズフォン登場以前からあるみまもりケータイではボタンで操作していたので、格段に操作がしやすくなっています。ディスプレイの大きさはキッズフォンが約2.8インチ、キッズフォン2が約3.1インチです。画面が大きくなったことでキッズフォン2の方が見やすく、子どもにとってもより操作しやすいでしょう。さらに、ディスプレイの解像度はキッズフォンではクォーターVGA(320×240ドット)でしたが、キッズフォン2ではワイドVGA(800×480ドット)と、大幅に改良されています。画面の美しさは、格段に違うでしょう。
バッテリー容量はキッズフォンが1200mAh、キッズフォン2が1490mAhです。キッズ携帯は通話以外にも、子どもの居場所を親が知ることが主な使用目的となっています。そのためのGPS機能はバッテリーを消費しますが、これだけの容量があるので安心です。
3-2.カメラ機能
みまもりケータイの時代には、カメラ機能は搭載されておらず、搭載されたのはキッズフォンからです。キッズフォンとキッズフォン2には、スマートフォンのように背面のメインカメラと全面のサブカメラ、2つが搭載されているという特徴があります。サブカメラが付いているので、スマホのように自撮りを楽しむことも可能です。カメラの画素数はメインカメラが500万画素、サブカメラが200万画素で、これはキッズフォンとキッズフォン2で共通しています。
また、カメラアプリには100種類以上のスタンプが入っています。女の子が自撮りを楽しめる仕様になっているので、子どもは喜ぶでしょう。
3-3.みまもりマップ
子どもにキッズフォンを持たせるのは、通話をするためだけではありません。キッズフォンには、子どもの安全を守るために居場所を親に知らせるという重要な役目があるのです。そのため、位置情報をGPSで確認する機能は、なくてはならないものとなっています。キッズフォン、そしてキッズフォン2には、GPS機能が搭載されているので安心です。みまもりマップというアプリを使うことによって、リアルタイムに、しかも高精度で子どもの位置情報を確認することができます。また、みまもりマップには、家族が現在いる場所の位置情報をシェアする機能も付いています。子どもだけでなく両親や、スマホを持つ年齢になった年上の兄や姉とも、位置情報をお互いに共有できます。さらに、キッズフォン・キッズフォン2には、子どもが学校や自宅に到着したことを通知する機能も備わっています。
3-4.CSP ケータイ de アシスト
CSPケータイdeアシストとは、万一のときにプロの警備員が駆けつけてくれるサービスです。例えば、子どもが迷子になってしまったり、事故に遭ったりした場合などに、子どもの位置情報を手がかりにセントラル警備保障株式会社の警備員が子どものもとに駆けつけつけてくれます。とはいえ、このサービスはすべてのキッズフォンに最初から付いているわけではありません。別途に有料で申し込んでおく必要があるのです。しかし、有料であっても、もしものことを考えて保険のつもりで加入しておくと、安心することができるのではないでしょうか。
CSPケータイdeアシストの利用料は2020年1月現在で月額300円(税抜)、出動料5,500円(税抜)となっています。
3-5.緊急ブザー
キッズフォンには緊急ブザーも付いています。ストラップを抜くと、大きな音で周囲に危険を知らせる機能です。もちろん、緊急ブザーは世の中にたくさん販売されています。子どもがいる家庭なら、すでに持っていることも多いでしょう。しかし、キッズフォン・キッズフォン2の緊急ブザーはただ音が鳴るだけではありません。ストラップを抜いた瞬間背面のメインカメラが自動的に撮影し、その画像とともに位置情報を送信してくれるのです。画像があることで、緊急時の対応をより素早く行うことができるようになります。この機能は、カメラが搭載されているキッズフォンならではのものです。
4.キッズフォンの料金
携帯電話やスマホの料金は、できるだけ安く抑えたいものです。ここでは、子どもにキッズフォンを持たせるのにかかる料金について解説します。
4-1.キッズフォンの料金プラン
キッズフォン向けの料金プランは、2020年1月現在の基本料金が月額490円(税抜)です。契約期間に縛りはありません。また、通話料金についてはSoftBankを利用している家族との国内電話は無料です。緊急時以外にも、時間を気にしないで子どもと通話をすることができます。ただし、それ以外への通話で無料なのは最初の5分以内だけなので注意が必要です。5分を超えた分については30秒ごとに20円かかります。
4-2.キッズフォンの端末代
キッズフォンの端末代は、一括と24回分割の2種類から選ぶことができます。一括払いの場合は、18,720円です。分割払いにすると、780円/月を24回支払うことになります。780×24=18,720なので、どちらを選択しても支払う金額は同じです。
5.子どもにキッズフォンを持たせるメリット
子どもにキッズフォンを持たせる前に、メリットとデメリットについてしっかりと理解しておきましょう。ここでは、キッズフォンを持たせるメリットについて解説します。
5-1.安全の確認や連絡の手段になる
子どもとの連絡の手段になったり、子どもの安全が確認できたりすることは、キッズフォンを持たせるメリットのなかでも大きなものです。小さな子どもであっても、習い事や部活動を始めるとすぐに行動範囲が広がります。そうなると、学校や塾の外で、交通事故などのトラブルに遭ってしまうこともあるかもしれません。そのようなときにキッズフォンを持たせていれば、保護者とスムーズに連携を取る手段になります。また、子どもの帰宅が遅いときもあるでしょう。しかし、GPSで位置情報を確認することができれば、親としては不安を解消することができます。
5-2.インターネット依存症の心配がない
子どもにスマートフォンを持たせるときに心配なことの1つは、子どもが有害サイトにアクセスすることではないでしょうか。しかし、キッズフォンではWEBサイトを閲覧することはできません。キッズフォンは、子どもと連絡を取ったり、子どもの位置情報を把握したりといった、子どもの安全に必要な最小限の機能に絞られているのです。キッズフォンを持たせることで子どもがインターネットに夢中になったり依存症になったりすることはないので、安心して持たせることができます。
6.子どもにキッズフォンを持たせるデメリット
ここでは、子どもにキッズフォンを持たせるデメリットについて解説します。
6-1.親も同キャリアで契約しないと実用的でない
両親または保護者がSoftBankユーザーでない場合も、キッズフォンのみをSoftBankで単独契約することは可能です。しかし、そのような使い方は実用的ではありません。なぜなら、キッズフォンには子どもの位置情報を確認する手段として「みまもりマップ」と「位置ナビ」があるのですが、どちらもSoftBankユーザーでないと使えないからです。そもそも位置ナビの利用は、SoftBankユーザーであることが条件となっています。また、みまもりマップは管理者が家族のグループを作る必要があり、その管理者になるために位置ナビへの加入などSoftBankユーザーであることが求められるのです。そのため、子どもの分だけSoftBankでキッズフォンを単独契約しても、肝心の位置情報機能を活用することができません。
音声通話についても、SoftBankユーザー同士でないと国内通話無料にはなりません。両親がその他のキャリアを利用している場合、5分までは無料で、超過分については30秒毎に20円がかかります。子どもと通話するのに、時間を気にしながら話さなくてはならなくなってしまいます。
6-2.LINEなどのアプリを使えない
LINEは無料通話ができるなど便利なアプリです。小学生同士でも、LINEでやり取りすることは珍しくありません。しかし、LINEなどのアプリをキッズフォンで使用することはできません。キッズフォンは機能を制限しているので、子どもがインターネット依存症になる心配がないというメリットはあります。しかし、その代償として無料通話ができるLINE等のアプリが使用できないというデメリットもあるのです。
7.キッズフォンを子どもに持たせるべき?
ここまで読んだ結果、子どもにキッズフォンを持たせるかどうか、まだ判断できない人もいるでしょう。「子どもに持たせるのはまだ早い」「子どもが1人で行く場所は限られている」という考えの人は、持たせる必要はないという意見でしょう。逆に、「地域の治安が悪い」「子どもの行動範囲が広い」と感じている人や「習い事の送り迎えをするときの連絡手段として利用したい」人は、持たせたいのではないでしょうか。世間にはどちらの意見もあり、どちらが正しいということもありません。迷っている人は子どもが小学生になってから、実際に必要な場面が多いと感じたら、子どもにキッズフォンを持たせることを検討すればいいでしょう。
キッズフォンには家族のための機能が充実
キッズフォンの特徴や料金、メリットとデメリットについて解説してきました。キッズフォンの機能や契約内容は子どものためによく考えられていますし、子ども自身も持ちたがることが多いでしょう。とはいえ、大切なのはそれぞれのご家庭の方針や生活スタイル、周囲の環境などです。キッズフォンの利用は、必要に応じて検討してみてはいかがでしょうか。