空間認識が苦手!克服して点数を伸ばすための勉強法とは?
数学を学ぶなかで、「空間認識」が苦手に感じる子どもは少なくありません。物の形や大きさ、向きや距離などを正確に把握する能力は、数学だけではなく様々な場面で大きな力を発揮するものです。空間認識力を伸ばすことで、数学の成績を向上させることもできるでしょう。今回は、空間認識力を上げる方法やコツについて紹介します。
空間認識の力は誰でも身に付く
空間を認識する能力というのは、生まれ持った能力ではありません。むしろ、成長の過程や生活のなかで養われるものであり、誰にでも開花する可能性がある才能でもあります。しかし、そうした外的要因が大きく影響するため、実際に発揮される空間認識の能力は個人差も大きくなってしまいます。それはあくまで意識的に能力を伸ばそうとしなかった場合です。空間認識に関わる能力を積極的に伸ばすための勉強法や訓練方法もあるため、それらを実践していくことが重要になります。多くの人にスキルアップのチャンスがあるという点を押さえて、コツコツと取り組んでみましょう。
空間認識とは?
空間認識とは平面に描かれた図形から、立体的な物体をイメージする能力などを指します。数学で言えば展開図だけを見て、実際に組み上がる立体を思い浮かべる力のことです。また、投げたボールの軌道を想像して着地点を予想したり、目に見えている物体の大きさから自分との距離を把握したりする能力とも関係しています。より正確な空間認識ができるようになると、様々な分野において力を発揮しやすくなると言われているのです。
例えば、見えている物と自分との位置関係を正しく理解することで車の運転が得意になったり、スポーツにおいて才能を発揮したりする場合もあるのです。絵を描いたり地図を読んだりする場面でも、空間認識力が大きな意味を持ちます。生活のなかでも大きな役割を果たす能力だからこそ、子どものころからしっかりと伸ばしてあげることが大切です。
空間認識力を高める方法
空間認識の能力を高める方法はいくつもあります。幼いころから実践できるものとしては、おもちゃや手遊びなどが効果的でしょう。例としては積み木やブロック、折り紙などで遊ぶというものです。これらの遊びは、立体的な物体に触れたり組み上げたりするものであり、「物の形を感覚的に覚える」「組み上げた物体の完成図を想像する」ことにつながります。空間認識は感覚に近いものがあるものの、その基礎となるのは様々な形状のものに触れるという体験なのです。
また、普段の生活のなかでも図形などをイメージする習慣を身に付けることも重要になります。そのために、会話のなかで具体的な形や大きさを表す言葉を使う方法が有効です。「ドーナツを2つに切ったらどういう形になるか」「このおもちゃはカバンに入れるにはどうすればいいか」などと子どもに尋ねてみましょう。子どもが物の形や大きさを想像するような話し方を心がけることで、自然と空間認識力が伸びるような環境を整えられます。ほかにも、空間認識を向上させるドリルなどを活用するのも良い方法でしょう。
空間認識力をアップさせるためのポイント
空間認識力を向上させるコツとしては、実際に空間認識が求められるような活動を行うのが一番でしょう。空間認識力は、「物を見る」「物に触れる」「体を動かす」といった活動を通じて養われるからです。そのため、球技をすると空間認識力がアップすると言われています。球技は「球の動きをよく見て」、「球を投げたり蹴ったり」しつつ、「球の動きを予想しながら追いかける」ことが求められるからです。子どもが球技に興味を抱くようになったら、空間認識の能力を高めるチャンスだと思って応援してあげましょう。また、「絵を描く」というのも良い練習になります。目の前の物体を正確に見て、それを紙の上に再現していくことで、物の形と大きさに関する感覚を養うことができるからです。
普段の生活のなかで実践できる方法としては、「姿勢を保つ」というものもあります。正しい姿勢を維持することで、物事を正確に認識できるようになるからです。子どもの姿勢が悪くならないように目を配るようにしつつ、体幹を鍛えるための遊びやスポーツに取り組ませると良いでしょう。さらに、空間認識力は視覚を閉ざしたほうが活発に働くと言われています。そのため、目を閉じた状態で折り紙をしたりパズルを解いたりするといった方法も効果的でしょう。空間認識の能力を身に付ける方法はたくさんあるので、そのなかから本人に合った方法を探してみることをおすすめします。
ちょっとした時間にも、空間認識力を上げていこう!
空間認識力を養うために特別な勉強法や道具が必要なわけではありません。普段の生活のなかでも、少し意識を変えるだけで才能を伸ばすことができるでしょう。ちょっとした空き時間などでも実践できる方法はあるので、毎日意識して能力を伸ばそうとすることが重要です。空間認識能力は机に向かって行う勉強というよりも、様々な体験の積み重ねで伸びていくものである点をしっかりと覚えておきましょう。