群馬で中高一貫校を目指すならこの7校

中央高校が前身の県立中高一貫校・群馬県立中央中等教育学校
群馬県立中央中等教育学校は、高崎市にある県立の中高一貫校です。昭和38年に開校した中央高校の教育理念を引き継ぐ形で、平成21年に中高一貫校として生まれ変わりました。中央高校時代を合わせると、50年以上の長い歴史を持ち、13,400名以上の卒業生を輩出しています。
「地球市民としての日本人」という教育理念の下、将来グローバルリーダーとなる人材を育てるために、国際的な視野と自ら進んで課題を解決する力を養う教育を行っています。平成26年には文部科学省よりスーパーグローバルハイスクールの指定を受け、課題研究や発表の場が設けられるようになりました。
教育目標として「豊かな人間性と創造力の育成」「国際的なコミュニケーション能力の育成」「日本や世界の文化、伝統に対する深い理解」の3つを掲げ、学力だけでなく人間性や社会性を育むことにも力を入れ、さらに国際社会に貢献できる英語のコミュニケーション能力を身に付けられるようなプログラムも用意されています。
群馬県立中央中等教育学校では6年間のうち、1年と2年を基礎期、3年と4年を充実期、5年と6年を発展期として、発達段階に合わせた3つのステージに分け、内容の濃い教育を行えるようにしています(※1)。
併設型の市立中高一貫校・太田市立太田中学校
太田市立太田中学校は、太田市商業高等学校に中学校を併設する形で平成24年に開校した市立の中高一貫校です。中学校と高等学校は独立していますが、併設した中学校からは選抜試験を受けることなく、高等学校の普通科または商業科のいずれかに進学できます。このように普通科と商業科から進路を選べる点が、他の中高一貫校と異なる特徴です。
自ら未来を拓く生徒の育成を教育の方針としており、「確かな知性」「豊かな人間性」「たくましい心身」を育てる3つのプログラムを取り入れています。
また、社会に出てから役立つレポート作成やプレゼン能力を育むプログラムが数多く用意されています。具体的にはICT(情報通信技術)学習や創造未来学習、将来の夢や希望を叶えるためのキャリア学習などが挙げられます。
太田市立太田中学校では、中1と中2は基礎基本を育成する時期、中3と高1は自主自立の時期、高2は個性伸長の時期、高3は深化発展の時期と4つのステージに分け、それぞれの時期に合わせたプログラムやサポート体制を整備しています。「いつでも、どこでも、だれでも」を合言葉にし、生徒の不安や悩みに親身になって応え、厳しい中にもあたたかさのある生徒指導を行っています(※2)。
新島襄の理念に根差したミッション系中高一貫校・新島学園中学校
新島学園は湯浅正次氏により、昭和22年5月に設立された学校です。湯浅氏は現同志社大学の創始者である新島襄の「一国の良心ともいうべき人物を養成する」という建学の精神を受け継ぎ、新島襄ゆかりの地である安中市に新島学園を設立しました。新設当初から中学校が置かれており、伝統あるミッション系の中高一貫校です。
富岡・下仁田方面、長野・軽井沢方面の2方面から専用の通学バスが運行しているため、安中市、高崎市を中心に県内外各所から多くの生徒が通学しています。
聖書の一節に由来する考え方を教育の原則として掲げており、生徒をひとりの人間として豊かに成長させることを目指しています。
教育面では、世界で活躍する人を育てるグローバル教育のプログラムとして、国内で英語を使った短期研修を行う「エンパワーメントプログラム」、ネイティブ教師との会話を通して生きた英語を身に付ける「国際教室」、希望者が参加できる3か国への「中短期海外留学」などが用意されています。
また、中学生に向けた教育として、将来自分はどのような人間になりたいかを探求する「JOEプログラム」や自主的に研究を行う「理科特別授業」、実践的に学ぶ「プログラミング教室」など、体験型プログラムが多く取り入れられています(※3)。
120年以上の歴史を持つミッション系中高一貫校・共愛学園中学校
前橋市の共愛学園中学校は、明治21年に設立された前橋英学校を前身とするミッション系の中高一貫校です。120年以上の歴史を刻む中で、上毛共愛女学校、共愛女学校と名前を変え、保育園・幼稚園から大学までを擁する総合学園として発展しました。そして、平成13年からは男女共学の共愛学園中学校・高等学校となり現在に至ります。
共愛学園中学校の教育を支える4本の柱は、「キリスト教主義教育」「英語教育」「他を思いやる心」「中高一貫教育」で、すべての根底にあるのは他人に対する愛と個人個人を大切にする考え方が貫かれているキリスト教の精神です。特に英語教育では、心と心を通わす生きた言葉として身につけてほしいという考えの下、創立当初より力を注いでいます。
中高一貫教育を取り入れたのは、思春期から青年期へ向かう時期を受験によって分断することなく、個性や能力を伸ばすために使いたいという考えからで、学園はこの大切な6年間を一括りの教育の場として、それぞれの科目を基礎から応用まで、深く学べる環境を実現しています。
通学はJR駒形駅から徒歩で約10分です。また、かつて女子校だったこともあり、女子のみ学園内の敷地にある寮への入寮が可能です(※4)。
仏教の教えに基づく教育が特徴の中高一貫校・樹徳中学校
桐生市の樹徳中学校は平成13年開校の中高一貫校で、正面に新川公園を臨み、緑が美しい環境にあります。母体の明照学園としての歴史は古く、大正3年に創立された樹徳裁縫伝習所までさかのぼります。教育の基本に仏教の教えがあり、将来社会に貢献できる人となれるように、徳を自ら努めて育んでいく人間に育てることを教育理念としています。
樹徳中学校では教育の3本柱として、「知性を磨く」「美徳を身に付ける」「粘り強い身体をつくる」を挙げており、教科教育のみではなく、自己を見つめ自己を磨く教育やキャリア教育にも力を入れています。1学年2クラス、1クラス30人の少人数制で、個々の能力に応じた習熟度別授業を取り入れており、すべての教科において全員が一定水準に到達するまで責任をもって指導している点が特徴です。
また、中高一貫の利点を活かして、生徒の個性を十分に理解した教員が6年間を通じて指導することで、勉強の面だけでなく、生活面についてもサポートしやすい体制を整えています。さらに、医学部を志望する生徒や、大学受験で小論文が必要な生徒に対しては、中学3年生以上を対象に、輪講形式の特別講座を行っています(※5)。
全国で初の市立中高一貫校・四ツ葉学園中等教育学校
伊勢崎市の四ツ葉学園中等教育学校は平成21年に全国で初めて市立中等教育学校として開校しました。
「未来に、そして世界にはばたく高い知性と豊かな道徳性をもった教養人の育成」を教育理念として掲げ、「学力向上」、「キャリア・グローバル教育の邁進」「高い教師力」を重視したクオリティの高い教育が特徴です。
また、日本を牽引するグローバル・ビジネスリーダーを育成するため、グローバル教育に力を入れています。社会が直面する具体的な課題、最新技術や企業にふれる「アカデミックキャンプ」「キャリアディスカバリ」「グローバルスタディーズキャンプ」「グローバルリーダー研修」「ソーシャルビジネス」など、独自の体験的な教育を行っており、文部科学省スーパーグローバルハイスクールの指定を受けています。さらに、伊勢崎市の協定校である米国ミズーリ州立大学への進学推薦制度もあり、その他の海外大学への進学にも対応した講座や、出願のサポートも実施しています。
中高一貫校の優位性を生かした進路指導・キャリア教育も特徴的で始業前・放課後に行われるSUP(スキルアッププログラム)、自発的な学習を促す朝自学クラブ、学習支援システムの導入等、アクティブラーニングの推進・研究を行っています。
また企業や大学と連携し、「社会」とのつながりを重視した体験学習を通して「学ぶ意味」や「志」を育むための教育にも力を注いでいます。(※6)
大学と高校の学びが融合する・東京農業大学第二高等学校中等部
東京農業大学第二高等学校中等部の魅力とは?
2023年4月、群馬県高崎市に新しく開校した東京農業大学第二高等学校中等部。
この学校は、明治の偉人・榎本武揚が建学の祖である東京農業大学の併設校として誕生しました。中等部から大学・社会へとつながる、中高一貫・大学連携型の先進的な教育環境が大きな魅力です。
■ 「開拓と創造」の精神を育む教育
本校では、「開拓と創造」の精神を教育理念の柱とし、変化の激しいこれからの社会を切り拓く力、そしてゼロからイチを生み出す創造力を育てることを目指しています。
生徒一人ひとりが、自らのアイデアと行動力で未来を創り出せるよう、日々の授業や活動が工夫されています。
■ 3つの柱で未来を育てる「探究型カリキュラム」
東京農業大学第二高等学校中等部では、以下の3つの分野を教育の軸としています。
【語学・グローバル教育】
全編英語での劇・映画制作と発表など、表現力や国際感覚を養う実践型授業が特長です。
【ICT・プログラミング教育】
最新のICT機器を活用した授業を展開し、論理的思考力とデジタルスキルの育成を行っています。
【理科教育と体験学習】
知識を得るだけでなく、「みそづくり」「きのこ収穫」といった体験を通じて学ぶ探究的学習が充実しています。
このように、生徒の「やってみたい!」を引き出すアクティブラーニング型授業が豊富に用意されています。
■ 大学・高校と連携した「学びの相乗効果」
中等部の授業は、高校の専門教員による高度な指導に加え、東京農業大学の教授による特別講義も取り入れられています。中高大が連携することにより、学びのモチベーションが早期から高まり、生徒の進路選択の幅が大きく広がります。
■ 高崎駅から15分圏内、通いやすさも魅力
高崎の中心部から自転車で15分以内というアクセスの良さも人気の理由の一つ。通学しやすい立地で、生徒は自転車通学を中心に、元気に通っています。
■ 中高一貫校ならではの「6年間の進路指導」
基礎学力をしっかり固める中等部の3年間と、その先の高等部での発展的な学習。
一貫したカリキュラムの中で、早い段階から個別に進路を見据えたサポートを行っています。
進学・進路指導も、高校・大学との連携を活かした戦略的なアプローチで、生徒の「夢の実現」に向けて伴走しています。(※7)
<参考URL>
※1.【群馬県立中央中等教育学校】トップページ
http://www.nc.chuo-ss.gsn.ed.jp/?page_id=13
※2.【太田市立太田中学校】トップページ
http://www.ota.ed.jp/ota-j/
※3.【新島学園中学校・高等学校】トップページ
https://niijima-gakuen.jp/
※4.【共愛学園中学校】トップページ
http://www.js.kyoai.ac.jp/
※5.【樹徳中学校】トップページ
※6.【四ツ葉学園中等教育学校】トップページ
http://www.yotsuba-ss.ed.jp/index.html
※7.【東京農業大学第二高等学校中等部】トップページ
https://junior.nodai-2-h.ed.jp/