英語の不定詞は読解力アップに必須!用法をしっかり覚えよう!
不定詞は「to+動詞の原形」というシンプルな構造です。しかし、「動詞なのに名詞や形容詞のような使い方をするの?」「なぜこの組み合わせは直訳と異なる訳し方をするの?」などと、元々の動詞からは考えられない意味を持つ場合があります。そのため、不定詞を難しいと思う人がいるかもしれませんが、コツさえつかめば苦手意識は軽減されます。この記事を読んで不定詞をマスターしましょう。
不定詞とは
不定詞とは「to+動詞の原形」のセットによって、動詞以外の名詞や形容詞のような働きをするものです。たとえば、動詞「run」は「走る」という動作を指しますが、不定詞「to run」は「走ること」という名詞に近い表現になります。このように不定詞は、動詞に「to」をつけるだけで表現の幅が広がり便利なため、日常会話でも頻出する用法です。不定詞では、動詞は原形というルールがあるため、複数形や過去形などには変化しません。,不定詞の3つの用法について,”不定詞には主に、名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法という3つの用法があります。いずれもコツをつかめば使いこなせるようになるため、例文と一緒に確認していきましょう。
不定詞の3つの用法について
不定詞には主に、名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法という3つの用法があります。いずれもコツをつかめば使いこなせるようになるため、例文と一緒に確認していきましょう。
まず、名詞的用法はその名の通り動詞を名詞のように用いる方法です。先ほど紹介した「to run(走ること)」の他に、「to sing(歌うこと)」「to eat(食べること)」など、「to+動詞の原形」で「◯◯すること」として訳せます。この名詞的用法が活躍する場所は「主語」「目的語」「補語」の3つです。主語として用いる場合は「To talk with friends is fun.(友だちと話すことは楽しい)」という表現になります。似たような表現に「動名詞〜ing(たとえば、Talking with friends is fun.)」がありますが、不定詞は一般的な事柄を、動名詞は主観的な事柄を表すために使う傾向があります。
次は不定詞を目的語として用いる場合です。「I want to speak English well.(私は英語を上手に話したいです=上手に話すことをしたいです)」のように表現し、「to speak」が行為(want)の目的語として働きます。「want」は動名詞ではなく不定詞とセットになるのが決まりです。同じように「to+動詞の原形」とセットになる動詞としては、「choose(選ぶ)」「decide(決める)」「hope(望む)」などがあります。代表的な動詞はまとめて覚えるようにしましょう。
最後に不定詞を副詞的用法として用いる場合です。「I go to the park to meet her.(私は彼女に会うために公園へ行く)」のように表現し、「to meet」が行為(go to the park)を修飾します。不定詞はルールや用法が多くはじめは混乱するかもしれませんが、慣れればスムーズに使いこなせるようになります。焦らず1つずつ覚えていきましょう。
不定詞を使用した慣用表現について
シンプルで使い勝手のよい不定詞は、慣用句として使われることも多い傾向です。不定詞を用いた慣用表現は、英文和訳や読解の問題などでも頻出するため、しっかり押さえてください。日本語の慣用句と同じく、文と意味をそれぞれひとまとめに覚える必要があるため、1つずつ丁寧に暗記していきましょう。ここでは、代表的な表現を紹介します。
1.to be honest:訳は「正直に言えば」です。「To be honest, I was disappointed with the novel.(正直に言えば、私はその小説にがっかりした)」のように、文頭に置くことで話者の正直な気持ちを表現します。なお、honestは「正直な」という意味の形容詞です。
2.to be brief:訳は「要するに、いわば」です。「To be brief, I agree with you.(要するに、私はあなたに賛成です)」のように文頭に置き、話の要点を示します。なお、briefは「短い、簡潔な」などの意味をもつ形容詞です。
3.needless to say:訳は「言うまでもなく」です。「Needless to say, she is a nice person.(言うまでもなく、彼女は素晴らしい人間だ)」のように文頭に置きます。
4.appear to:訳は「〜のように思われる、〜のように見える」です。「He appears to be busy.(彼は忙しそうに見える)」などと表現します。appear toの後はbe動詞と一般動詞どちらも用いることができます。
5.learn to:訳は「(努力して)〜できるようになる」です。「I learned to be patient.(私は我慢できるようになった)」などと表現し、learn toの後はbe動詞と一般動詞どちらも用いることができます。
6.to be sure:訳は「たしかに」です。「To be sure, French is difficult.(たしかにフランス語は難しい)」などと表現します。相手の意見に対し「To be sure.」と答えることで同意を伝えることもできます。
7.to begin with:訳は「第一に、初めに」です。「To begin with, I’d like to ask you some questions.(初めに、いくつか質問をします)」などと表現し、いくつかの事柄を伝える場合、そのうち最初の事柄や話の前提を伝えるときによく使われます。
8.happen to:訳は「たまたま〜する」です。「I happened to see him last week.(先週たまたま彼に会った)」などと表現し、happen toの後にはbe動詞と一般動詞どちらも使えます。
9.to be frank (with you):訳は「率直に言うと」です。「To be frank, you should study harder.(率直に言うと、あなたはもっと勉強する必要がある)」などと表現します。なお、frankは「率直な」という意味の形容詞です。
10.to make matters worse:訳は「さらに悪いことに」です。「To make matters worse, it began to rain.(さらに悪いことに、雨が降ってきた)」など、状況がさらに悪化したときに使います。
不定詞は丸暗記して読解力を上げよう!
一見難しそうな不定詞ですが、形は「to+動詞の原形」ととてもシンプルです。基本的な用法も、名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法の3つのみのため、1つずつ着実に覚えて使いこなせるようにしましょう。特に気をつけたいのが、不定詞を使った慣用表現です。組み合わせによっては「to」や「動詞」が特殊な意味をもつことがあるため、文章を曲解しないよう、慣用表現は丸暗記を心がけましょう。不定詞をマスターすれば、ますますスムーズに英語問題を解けるようになります。