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高校の校則は中学よりも厳しいの?進路を決める前に確認しておこう!

中学生にとって、高校への進学は人生の節目ともいっても過言ではありません。

高校選びに際しては、いろいろな角度から情報収集したうえで、自分に合った学校を選ぶことが大切です。

 

その1つとして、校則も見逃すことはできません。

高校の校則は中学よりも自由になるのか、それとも厳しくなるのか気になるところです。

 

そこで、この記事では高校の校則について解説していきます。

1.実は多い根拠のない理不尽な校則

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集団生活を営むためには、所属する組織の規則を理解したうえで、きちんと守る必要があります。

学校生活も例外ではありません。

 

学校は文部科学省が管轄する教育機関で、「生徒指導提要」では校則に関しても触れられています。

(第7章 生徒指導に関する法制度等)こちらを要約すると、校則とは「教育の一環として定めるもの」で「児童生徒が健全に成長するためのサポートになるもの」ということになります。

 

また、校則には法的根拠がないものの、生徒指導提要において、校則を制定する権限は学校運営の責任者に委ねられています。

つまり、校則自体には法的根拠がないとはいえ、よほど法律を逸脱していない限り、各校長がルールを決めたうえで生徒を指導することができるのです。

 

また、校則の内容は学校によっても異なりますが、生徒の髪型や服装に関する規則が問題視されることが少なくありません。

校則は学校生活を営むうえで大切ですが、人権を無視した厳しい規則は「ブラック校則」として、しばしば取り上げられています。

 

校則をめぐって、裁判に発展したケースもあり、丸刈り規定や髪染め禁止など髪型に関する裁判もみられました。

これらは不適切な校則とはいえ、校長の裁量権を逸脱しているとは言い難いというものです。

 

ただし、校則に従わない生徒に対する実力行使はできないとされています。

 

校則は一度決めれば絶対ではなく、時代背景などに即したものに変えていく必要があります。

いくら法的根拠がないとはいえ、教師から強く言われると生徒は従わざるを得ないのが現状です。

 

明らかに理不尽なブラック校則は、特に注意が必要です。

作られた校則は変えない限り、そのまま残ることを知っておきましょう。

2.中1ギャップと同様に存在する高1クライシス

進学にともない、いろいろな環境が変化します。

そのため、環境の変化に心身がついていかず不登校や退学などに陥ることも少なくありません。

 

また、このような状況を指す言葉として、小学校から中学校へ進むときに起きる「中1ギャップ」のほか、中学校から高校へ進学するときに起きる「高1クライシス」があることも知っておきましょう。

 

中1ギャップと高1クライシスには、新しい学校の環境になじめないことや、学習や生活に不安を覚えることが原因という共通点がみられます。

 

一方、双方には異なる点も少なくありません。

小学校から中学校に進むと、教科担任制に変わります。

加えて、学習スピードが速くなる、レベルが上がるなど、学習に対する不安だけでも相当あります。

 

さらに、教師や同級生、先輩との人間関係に戸惑うこともあるでしょう。

また、思春期の心身発達状況からくる悩み、家族関係や携帯電話使用によるトラブルを抱えることも少なくありません。

 

高校に入ると、学習内容がさらに高度になってきます。

また、自分が思い描いていた高校生活とのギャップに悩むこともあります。

 

第一志望校へ進めなかった場合、学習意欲が上がらない人もいるでしょう。

一方、高校では同じような成績の生徒が集まるため、中学時代に上位成績を取っていても順調にいくとは限りません。

客観的に自己評価した結果、つまずくことも考えられます。

 

高校では交友関係が広がります。

特に、中学校まで地元の公立校に通っていた生徒にとって、これまで接点がなかった地域から集まる生徒(同級生や先輩)と人間関係を築いていかなければなりません。

 

新しい環境への適応は、誰もが持っている大きな課題です。

しかし、高校の校則によっては「学校になじめない」「思い描いていた高校生活とは違う」と感じる原因にもなり得ます。

頭髪や服装はもとより、行動に関する規定に合わせられないため、不登校、さらには退学に至ることもあります。

3.日本の校則は諸外国よりも厳しい?

校則について語るとき、国内だけでなく諸外国の事情を知ることも大切です。

それによって、日本の校則が厳しいかどうかの目安にもなるでしょう。

 

一般的に、日本の校則は諸外国と比べて厳しいといわれることが多いです。

実際、外国人から指摘されることが少なくありません。

 

その1つで、髪染めやピアスは社会人にとっては身近なオシャレですが、これらを高校生がすることには賛否両論がみられます。

髪染めなどを許容する背景には、学習意欲や成績などには影響がないとの考え方があります。

極端な言い方をすれば、しっかり学んでいればヘアスタイルやファッションは関係ないということです。

 

日本では、昔に制定された校則がそのままで残っているケースが目立ちます。

そのため、時代に合っていなくても不思議ではないです。

 

また、ヘアスタイルやファッションは学校で決められたこと以外は禁止されることが一般的で、規則を破ると罰せられてしまいます。

 

その背景には協調性を重視する教育方針があり、生徒の個性は二の次だと考えられていることがあります。

決められた枠からはみ出す行為が許されないといっても過言ではありません。

 

一方、諸外国の校則では、禁止の理由がはっきりしているため、生徒も納得して従えることが多いです。

もちろん、日本にも校則では基本的なものだけを決めて、生徒の自主性に任せている学校があります。

 

生徒に判断を委ねることで、自分で考えて行動できる生徒を育てることにもつながります。しかし、そのような学校はまだまだ少数というのが現状です。

4.公立高校と私立高校で異なる校則の厳しさ

校則づくりは各学校に委ねられているため、学校によって厳しさが異なります。

ただし、公立高校と私立高校を比べた場合、私立高校のほうが厳しい傾向にあります。

 

その背景として、高校の建学精神や校風に独自性があり、それに合わせた校則が求められるからです。

私立高校には仏教やカトリック、プロテスタントなど宗教法人が経営するところがあり、宗教の教えを教育の軸にしています。

宗教観は宗教によっても異なるため、校則に違いがでるのは無理からぬことでしょう。

 

もちろん、公立や私立とは関係なく、伝統校は昔の校則がそのまま現在も使われている場合があります。

その結果、時代に合わなくなった校則も多々あります。

 

また、校則に厳しいイメージが強い私立高校ですが、公立高校よりも緩いところもあります。

そのため、私立高校と公立高校とで分けるのではなく、校則は学校ごとに違うと考えたほうがよいでしょう。

5.校則で求められる高校生らしさとは?

校則は学校によっても異なるため、在籍する学校や志望する学校の校則を把握しなければなりません。

 

校則は生徒手帳などにも記載されていますが、「高校生らしい服装」「高校生らしい頭髪」などの表現が多く見られます。

そこで気になるのが「高校生らしさ」です。

 

高校の校則は、高校生の健全な育成を目的に定められており、もっとも好ましい状態を表現するために「高校生らしさ」の一言が使われているのです。

 

清潔感があること、制服との統一感があることは、高校生らしさに含まれると考えられます。

これらは、生徒側もある程度納得できる範囲といえるでしょう。

 

一方、頭髪の長さや髪の毛の束ね方、束ねるゴムの色を指定する学校もあります。

周りと同じにする、いわゆる画一化することが高校生らしさに置き換えられているのも否定できません。

 

高校生らしさの概念は時代によって常に変化しています。

文部科学省の「生徒指導提要」でも「内容は児童生徒の実情、保護者の考え方、地域の状況、社会の常識、時代の進展などを踏まえたものになっているかどうか、絶えず積極的に見直さなければならない」との呼びかけを実施しています。

6.偏差値に左右される傾向はあるの?

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進学先の高校を選ぶ条件の1つに偏差値がありますが、校則との関係はどうなのか気になるところです。

結論からいうと、校則の厳しさや緩さが偏差値に直結することはありません。

 

しかし、偏差値の高さや低さが校則の厳しさや緩さに結び付くことはあり得ます。

偏差値の高い高校と低い高校の生徒では、価値観に違いが生じてきます。

その結果、校則を緩くできる学校と厳しくしなければならない学校ができてくるのです。

 

例えば、高校生という多感な時期であれば、髪型や服装は特に興味・関心があるものです。

好きな髪型などを選べるようにした場合、勉強への関心が薄れないグループ、おしゃれや遊びに関心が移ってしまうグループの2つのグループがでてきます。

前者では、自由なだけでなく、どのような生活がよいのか考えていく生徒も出てくるでしょう。

 

一方、後者では、校則を窮屈に感じる生徒もいるでしょう。

もちろん、これらは一般論です。

私立では偏差値の高い進学校のほうが校則は厳しい場合もあるからです。

 

しかし、そのような学校をあえて選び入学した生徒にとっては、髪型の自由や靴下の色の自由などは二の次です。

中にはあまり厳しいと思っていない生徒もいます。

そのため、同じ校則でも厳しいと感じる人とそうでない人がいます。

 

また、このような違いが生じるのは、興味の対象が個々によって異なるためです。

7.事前確認しておきたいチェック項目

充実した高校生活を送るには、自分に合った学校を選ぶことが大切です。

 

そのためにも、志望する高校の校則をチェックしておきましょう。

具体的な項目として、頭髪、服装、行動に関するものがあります。

7-1.頭髪に関するもの

頭髪に関する校則で不満を持つことが多いのは、長さや色、パーマに関するものが挙げられます。

 

髪を伸ばした場合、束ねるゴムの長さや束ね方まで指定される学校もあります。

それだけでなく、髪飾り禁止や、髪留めの形や色の指定があることもあるので確認しておきましょう。

 

髪の色も重要です。

入学時に書類提出による証明が必須のところもあります。

くせ毛の場合も同様です。

 

そのため、髪の色が薄い人やパーマに見えるくせ毛の人は、校則を確認しておいたほうがよいでしょう。

校則でこれらの情報をチェックしたうえで、許容範囲内なら進学先候補に入れても大丈夫です。

 

やはり、校則は学校によっても異なります。

そのため、客観的に厳しいと思われる校則でも、自分にとっては厳しいものではない場合も出てくるでしょう。

7-2.服装に関するもの

見た目が全てではありませんが、印象度を上げるためには髪型だけでなく服装にも注意しましょう。

高校によっては制服がないところもありますが、必ずしもそれがよいとは限りません。

 

制服の着用を厳しく感じるのは、自分なりのおしゃれを楽しみたいと考えているためでしょう。

毎日決まった服装で登校できる点にメリットを感じる人にとって、制服の着用という校則は厳しい存在ではないです。

 

服装に関する校則で不満が多い点として、臨機応変な対応が難しいことが挙げられます。

そのときの気候や天候に関わらず、夏服や冬服の着用期間が厳しいのはよくあるケースです。

そのため、合服の有無や、気温などに応じて自由に選べるかどうか、確認しておくとよいでしょう。

 

校則で靴下やカバン、セーターなどの色やデザイン、素材についての確認も必要です。

「本校の生徒としてふさわしいもの」のような曖昧な表現の場合は、細部まで押さえておいたほうがよいでしょう。

 

また、判断基準が教師によって異なるようでは、快適な学校生活の妨げにもなりかねません。

学校によっては、マフラーやハンカチ、タオル、マスク、下着などに関しても、細かく指定されているところがあります。

そのため、持ち物に関する規定を調べたうえで、許容できるかどうか検討しましょう。

7-3.行動に関するもの

校則を確認する際、行動に関する内容も重要です。

大人が何気なく実行していることが校則では禁止されるケースもあるからです。

 

携帯電話の持ち込みもその1つです。実際、携帯電話の持ち込み禁止という高校が多く、校則として特別厳しいとはいえません。

ただし、携帯電話の持ち込み自体が禁止なのか、学校内での使用が禁止なのかは確認しておきましょう。

 

携帯電話は安否確認にも役立つ大事なツールです。

しかし、授業時間内に自由に使えることが重要なのか、生徒側が考える必要がでてきます。

 

行動に関するものには、制限する理由がわかりにくいため、理不尽なものがないかどうかもチェックしましょう。

その1つに、体育の授業後や部活後の水飲み禁止についてが挙げられます。

 

このような考え方は、一昔前と比べると少なくなってきましたが、熱中症予防のためにも、適度な水分補給は大切です。

こういった理不尽なものがないか事前に確認しておくと安心です。

 

また、下校時、図書館と文房具店以外の立ち入りを禁じている学校もあります。

高校と自宅との距離にもよりますが、下校途中に塾や病院などに寄れないのであれば、不便に思うことが少なくないでしょう。

8.高校の校則は進路決定において重要なポイント

校則は各学校によって異なるため、高校進学に際しては事前に確認する必要があります。

 

校則が自分にとって厳しすぎるようなら、高校生活を送ること自体が難しくなるかもしれません。

入学してから後悔しないためにも、進路を決めるときは校則もきちんとチェックしましょう。

 

志望校を絞り込むとき、塾にアドバイスを受けることが少なくありません。

その際、校則についても相談してはいかがでしょうか。

 

ベスト個別指導学習会では、学習面でのサポートはもちろん、生徒一人ひとりに合わせて進路相談や学習習慣の悩みなど幅広い要望に対応します。

 

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この記事の監修者

ベスト学力向上委員会

元中学校教論を編集長とし、小中高それぞれを専門としている3名以上の講師チームで記事を監修しています。
日ごろから勉強や受験に携わっているプロだからそこ分かる、悩みや不安を解決するための情報・ノウハウを発信していきます。

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