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暗記が苦手な人必見!記憶力をアップする方法

勉強をしていると年号が覚えられない、英語のスペルが覚えられないという記憶力の壁にぶち当たることがよくあります。小学校と違い中学校は覚えることも多くなりますが、あきらめて覚えないまま過ごしてしまうと、受験はもちろん、後の高校生活でも困ることになります。そこで今回は、効率よく勉強するために、記憶力をアップする方法についてご紹介します。

記憶力を高めるには努力が必要

生まれつき記憶力の良い人と記憶力の悪い人がいると思うかもしれませんが、実は記憶力を司る海馬の神経細胞は普段から鍛えることによって増えていくことがわかっています。(※1)海馬は動物的な役割を持っている大脳辺縁系の中にありますが、使うほどにニューロンが増えるため頭を使っているほど記憶力が高くなることになります。脳を使うということは具体的に言えば認知、判断、行動というサイクルのことです。このサイクルが活発になるほど脳が活性化します。このサイクルを回す方法は何も勉強に限ったことではありません。読書は文字の情報から右脳を使ってイメージを作り出すことによって脳のサイクルを活発にし、人と会話することは相手の言葉や表情から情報を読み取り、判断して自分の言葉を伝えるという行動に繋がります。また、運動も認知、判断、行動を行うため脳の成長に繋がります。記憶力は日頃の生活の中で鍛えられるということを覚えておきましょう。

記憶力を高めるにはアウトプットが大切

動画を見たり、授業を聞いたりしているのに内容が覚えられないという人がいますが、これは実は脳のサイクルの中の「行動」が抜けているためです。脳は情報を見て、判断したあとに実際に行動を起こさないと記憶に残りません。そのため、ただ情報を聞いているだけ、見ているだけでは記憶したことにならないのです。授業を受けて自分の言葉としてノートにまとめて初めて情報のアウトプットに繋がります。さらに得た情報を口頭で説明してみてもいいでしょう。インプットした情報をアウトプットすることが記憶力のカギとなります。(※2)その際も、ただ黒板に書かれたものをノートに取るだけ、書いてあるものを読むだけではあまり記憶に残りません。あくまでも自分で考え、まとめたことをノートに書き写す、自分の言葉で説明するといった作業が有効です。

運動しながら勉強すると記憶力がアップする?

記憶力のアップには、脳の血流も大きく関係しています。軽く体を動かしたあとは脳の血流がよくなり、海馬からシータ波が発生します。シータ波は海馬が活発に動いているときにでる脳波で、シータ波が出ているときに勉強をすると普段より記憶力がアップし、集中して勉強に取り組むことができます。(※1)しかし、勉強前にあまり激しい運動を行うと疲れてしまい、勉強に取り組む元気がなくなってしまうのも心配です。勉強の前や休憩時に軽くストレッチをする、暗記をするときは教師のように部屋の中をゆっくり歩いてみるなど脳に血流が届くように工夫してみましょう。記憶力が高まっているときに覚えたことは短期記憶から長期記憶になりやすいとも言われています。(※3)

短期記憶を長期記憶に変えるためには?

私たちの記憶は最初のうちは不安定であやふやなものですが、「記憶の固定化」というプロセスを経てから長期的な記憶に変化します。(※4)この記憶の固定化に欠かせないのが「復習」です。一度忘れてしまった記憶でも、復習を行うことによって最初よりも忘れにくくなることがわかっています。海馬に蓄えられる無意識の記憶の保存期間は約1カ月ほどだと言われているので、1カ月以内の学習が肝となります。復習の方法としては学習した翌日、1週間後、2週間後というように学習する間隔を少しずつ開けて、忘れていないかチェックするようにします。また、復習をするときは、教科書を読むだけ、ノートを見るだけでなく、実際に問題を解いてみることが大切です。情報を引き出し、脳を活用することでより記憶力が高まります。(※5)

予習も記憶力をアップさせるポイントに?

記憶を定着させるためには脳から情報をアウトプットさせる「復習」が大切ですが、記憶のしやすさのためには「予習」も大切です。私たちの記憶は単独の知識では成立せず、連合性の高い情報であるほど記憶しやすいという特徴があります。つまり、前もって予備知識があれば、新しく学んだことを記憶しやすくなるということです。この、事前の情報量が多ければ多いほど関連付けが楽になり、記憶しやすくなっていきます。興味のあることほどしっかり記憶することがでるのです。授業の予習はもちろん、普段から身の回りのことに関心を持ち、読書や体験学習などを通じて予備知識を増やす癖をつけるようにしましょう。

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<参考URL>

※1SwallowmouTh~スワローマウス「海馬(かいば)を鍛えて認知症を予防しよう。何歳からでもできる海馬を大きくする方法」https://swallowmouth.com/yobokaiba-414
※2日経BP社「潜在“脳力”:【1】脳は「入力」より「出力」で覚える」http://www.nikkeibp.co.jp/article/nba/20080402/152046/
※3生体の科学理化学研究所 脳科学総合研究センター 運動学習制御研究チーム「小脳の新しい学習機構:運動学習の記憶痕跡のシナプス間移動による記憶の固定化」http://medicalfinder.jp/doi/abs/10.11477/mf.2425101257
※4理化学研究所「記憶痕跡回路の中に記憶が蓄えられる」http://www.riken.jp/pr/press/2012/20120323/
※5プレジデントFamily 2014年4月号「復習4回」で脳をダマすことができるhttp://president.jp/articles/-/12018/

この記事の監修者

ベスト学力向上委員会

元中学校教論を編集長とし、小中高それぞれを専門としている3名以上の講師チームで記事を監修しています。
日ごろから勉強や受験に携わっているプロだからそこ分かる、悩みや不安を解決するための情報・ノウハウを発信していきます。

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