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子どもの教育費はいくら必要?群馬県の教育費事情

文部科学省では、子どもを公立又は私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校(全日制)に通学させた場合、子どもの教育費にどのくらいかかるかを平成6年度より隔年で調査しています。教育費について漠然と考えてはいるものの、実際どの程度の出費があるのか不安な家庭も多いのではないでしょうか。そこで今回は、平成29年12月22日に発表された平成28年度の調査結果をもとに、備えておきたい子どもの教育費についてご紹介します。(※1)

教育費の総額の全国平均は?

調査は全国1140校の29,060人を対象に行われました。(有効回答数23,706人)これによると、学習費の総額は公立幼稚園で23万4千円、私立幼稚園で48万2千円、公立小学校で32万2千円、私立小学校で152万8千円、公立中学校で47万9千円、私立中学校で132万7千円、公立高等学校(全日制)で45万1千円、私立高等学校(全日制)104万円という結果となりました。(※1)公立幼稚園、高等学校(公私立ともに)前回の調査結果よりも学習費の総額が増加しており、私立幼稚園だけは減少しているという結果になりました。その他の学校ではほぼ横ばいとなっており、子どもにかかる教育費の総額は全国的に見ても増加、あるいは変わらないというのが現状のようです。

私立に通った場合と公立に通った場合の差が明らかに!

幼稚園に入園する3歳から高等学校3学年までの15年間私立に通った場合の学習費用総額は約1,770万円、すべて公立に通った場合は約540万円となっており、その差は1,230万円です。(※1)私立に通った場合は公立の3.28倍の負担がかかる計算となり、あらためてその差の多さに驚かされます。私立と公立の学習費用の差は幼稚園では2.1倍、小学校では4.7倍、中学校では2.8倍、高校では2.3倍と、公立に比べて私立の方が負担は多い結果となっています。子どもを私立に入れたいと考える場合、どのタイミングで私立に入れるのか、私立に入れた場合に将来の大学進学費用に影響がないのかも考慮する必要があります。

特に目立つのは学校外活動費!

学習費の総額の中でも特に注目したいのが塾や習い事、体験活動などに使われる学校外活動費です。中学校では塾などの補助学習費の総額が増え、私立中学校の教科外活動費の平均が57,008円であるのに比べて、公立中学校では31,319円となっています。(※1)公立中学校に通う生徒の方が私立中学校に通う生徒よりも、塾代にお金を多く使っていることがわかります。公立高等学校では前回の調査に比べて学習費の総額がアップしていますが、これは学校外活動費の支出が増加していることも影響しています。私立高等学校でも学校外活動費の支出は前回から増加しており、中学校、高等学校ともに教育費として塾費用にお金を掛ける家庭が増えていることがわかりました。

群馬県でも校外活動費にお金を掛ける家庭が多い!

国公私立を問わず、高等学校に通う一定の収入額未満(市町村税所得割額が30万4,200円未満)の世帯の生徒は国の政策によって高等学校等就学支援金が支給されます。(※2)この制度のおかげで、高校に支払う授業料などはかなり軽減されますが、その分、塾などにかかる学校外活動費が増加傾向にあります。群馬県では教育熱心な親が多く、保育園、幼稚園から習い事を複数掛け持ち、小学校高学年、中学3年間、高校3年間と塾通いを続ける生徒も少なくありません。

中学3年生は校外学習費がピークに!

学年別の学校外活動費支出状況の推移によると、中学校では中学3年生の支出額が公立・私立ともに増加していて、公立中学校の中学3年生の支出費用は約41万6千円、私立中学校でも約37.6万円にものぼります。受験対策のテストや特別授業も増えるため仕方がないことですが、かなりの出費が予想されます。スイミングやピアノなど習い事と併用して塾通いを続ける子も多いですが、将来の支出に備えてふくらみがちな校外学習費をコントロールし、世帯の教育費負担を減らすことも必要です。

高校入学から大学までの教育費の平均支出は約1千万

株式会社日本政策金融機構公庫が平成29年1月30日に発表した平成28年度の教育費負担の実態調査結果によると、高校入学から大学卒業までに必要な入在学費用は平均で子ども1人当たり975万円となっています。(※3)この数字はあくまでも全体の平均値であり、国公立大学で752.3万円、私立大学に入学した場合の累計金額は文系で962.5万円、理系で1,147.1万円となります。また、都道府県別にみた自宅外通学者ランキングでは群馬県は第11位となっており、多くの子どもが自宅を出て大学に通うことが予想されます。(※3)大学入学目前になって教育費が足りないということのないように、しっかりと教育費を確保しておくことが大切です。

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<参考URL>

※1【文部科学省】平成28年度子どもの学習費調査http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/1399308.htm
※2【文部科学省】高校生等への就学支援http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/index.htm
※3【日本政策金融公庫】(平成29年01月30日発表)教育費負担の実態調査結果https://www.jfc.go.jp/n/findings/kyoiku_kekka_m_index.html

この記事の監修者

ベスト学力向上委員会

元中学校教論を編集長とし、小中高それぞれを専門としている3名以上の講師チームで記事を監修しています。
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